akatonboのブログ

“自然大好きシニア”の目でとらえた“自然の美しさやおもしろさ”などを
紹介していきたい。

スカシダワラ(透かし俵)

最近の観察会で落ちているのをよく見かけます。透け透けの硬い網籠の繭、
透け透けでもしっかり作られている繭です。たぶんヤママユガの仲間だろう
と見当をつけて調べたところ、ヤママユガ科のクスサン(楠蚕)の空の繭・
スカシダワラ(透かし俵)と呼ばれるものでした。クリやコナラに発生する
緑色の毛虫がクスサンの幼虫だそうです。クリの木によく発生するので「栗
毛虫」と呼ばれたり、毛虫の体に生える白色の長毛から「白髪太郎」とも呼
ばれたり、地域によっていろんな呼び名があるようです。また蛹化前の終齢
幼虫が紡ぐ糸は、テグス(天蚕糸)といわれ、釣り糸や縫合糸に使用されて
いたようです。次は大型の蛾・成虫のクスサンを見てみたいです。

 スカシダワラの繭の中に入っていた蛹です