akatonboのブログ

“自然大好きシニア”の目でとらえた“自然の美しさやおもしろさ”などを
紹介していきたい。

ちょっと、お勉強へ

「橿原市昆虫開館30周年記念シンポジュウム」に行って来ました。
昆虫館には2月に我がサークルで訪問予定なので、参考になればと・・・
(シンポジュウム会場は昆虫館ではなく、大和八木駅前の市役所別館)

シンポジュウムは
①基調講演「見えない擬態を解明する~ハナカマキリは2度嘘をつく~」
                         講師 山口 進 氏
②パネルディスカッション「チョウとフジバカマ~万葉から令和に生きる~」
パネラーは  コーディネーター   宮武 頼夫氏(元大阪市立自然史博物館館長)
       パネラー       山口 進氏 (昆虫植物写真家)
                  服部 保氏 (兵庫県立大学名誉教授)
                  中山 義隆氏(石垣市長)
                  亀田 忠彦氏(橿原市長)

講師の山口先生は昆虫写真家であり、皆さんご存知の“ジャポニカ学習帳の表紙写真”の撮影者でもあるのです。
ハナカマキリは東南アジア一帯の熱帯雨林に生息する昆虫で、これまではラン科の花に擬態するとして、写真などでもその姿が紹介されてきました。
実際はどうなのだろうか?
先生の調査研究の結果の「ハナカマキリは2度嘘をつく?」とは・・

ハナカマキリがランの花に隠れて虫を捕まえると思われ、写真でも紹介されているけど・・・誰も見たことがない!

調査研究の結果、下記のことが明らかになったそうです。
ハナカマキリ(花によく似る3齢幼虫)の幼虫は葉の上で花に擬態し、
トウヨウミツバチをおびき寄せ、トウヨウミツバチのフェロモンである科学物質を出して
捕まえる。
つまり、ハナカマキリの幼虫はランの花に紛れてではなく、①葉の上で自分を花にみせかけてトウヨウミツバチの目を引き(視覚擬態)②トウヨウミツバチのフェロモンである物質を放出すること(科学擬態)でハチをおびき寄せ捕獲している。
①視覚擬態と②科学擬態がハナカマキリがつく“2度の嘘”です!

アサギマダラやハナカマキリの幼虫や成虫♂♀の展示
ハナカマキリのメスはオスの2倍ほどの大きさ(ノミの夫婦?)

皇帝ダリア(キダチダリア) 晩秋の空に向かって咲いている姿は、雄大で美しい!
メキシコ、中米、コロンビア原種のダリアの仲間で高さが8~10メートルにもなる


シンポジュウム第二部のパネルディスカッションについては機会があれば・・